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レポート2023.04.16「岩手県の街や人、釜石ラーメンの魅力を伝えたい」主演・井桁弘恵の熱い思いが詰まった『釜石ラーメン物語』舞台挨拶
4月16日(日)、那覇市のテンブスホールで『釜石ラーメン物語』の上映と舞台挨拶が行われました。
この作品は、岩手県・釜石市の今も昭和の面影が色濃く残る街並みを舞台に、街の人々の人情を織り交ぜた家族の再生の物語。東日本大震災で行方不明になった母の代わりに父と妹が必死に営業を続けるラーメン屋「小川食堂」に音信不通だった長女・正実が突然帰ってきて、そこから家族が衝突や困難を乗り越えながら再生していく様子が描かれています。
上映終了後の舞台挨拶には、主演の井桁弘恵、大島葉子、今関あきよし監督が登壇しました。
まず、今関監督が開口一番に自己紹介を始め、「一番うれしいです。岩手県以外で、日本で初めて上映しています。ありがとうございます」と挨拶。続けて「みなさんどうでしたか?見て楽しんでいただけましたか?」との問いに、会場から拍手が沸き起こると、今関監督は満面の笑みを浮かべました。
映画祭には家族も呼んだという主演の井桁は、撮影時期について「(去年の)4月の桜が咲き始める時期に撮影に入って、満開を見て葉桜になってきた頃に撮影が終わった。桜がめっちゃ綺麗でした」と話し、今関監督は一番こだわったというロケーションについて「(街に)昭和っぽい空気が残っていて、あの場所を見つけてからここで絶対撮影したいなと決めていた。クランクインの日に全員であの店でラーメンを食べてそれからあの街をみんなで歩いて、それからリハーサルをして始まった感じです」と撮影時のエピソードを明かしてくれました。
本作で“女性版寅さん”をほうふつとさせる役を演じた井桁は、「今回は受け身ではなく自分でアクションを起こす役どころだったので緊張しましたが、とりあえず全力でやってみようと、監督と話して楽しんでのびのびと演じました」と述べ、劇中の姉妹の喧嘩シーンについては「ああいう喧嘩っていう喧嘩を今回初めてやったので楽しかった。妹役の池田(朱那)さんは野球をやっていたから、ティッシュ投げるシーンがめちゃくちゃ早くて危ない危ない(笑)」と楽しそうに撮影時の裏話を語りました。
この映画をどんな方に見ていただきたいかという問いに今関監督は、「とにかく日本中の方に見てほしい。やっぱり背景にある被災したっていう部分に関しては日本人は共有できている部分があると思うのでぜひ全国の人に見てほしい、そしてラーメンは世界でも通じるので世界にも流していきたい」とコメント。
今関監督の作品に出演するのは2作目だという大島は、本作について「震災のことはみなさんよくわかっていたとしても、なかなかリアルに体験していない人が多いと思う。(震災を)忘れないということと、この映画を見て思い出してもらえれば」と観客へメッセージを送りました。
最後に井桁は「岩手以外で上映されるのは今回が初めてで不安もあったんですけど、お客さんと時間を共有できてうれしかったです。全国の方にもっと岩手県が素晴らしいところなんだ、釜石ラーメンって本当においしいんだと伝えたい」と作品への熱い思いと観客への感謝の気持ちを述べ、温かい拍手が鳴り響く中、盛況のうちに舞台挨拶は幕を閉じました。
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